「人はどこから来て、どこに行くのか」 詩篇8編4〜9節」

 人間はどこから来たのか、人間の起源は何か。偶然に出来たのか、それともそうではないのか。人間は何者なのか。猿より少し賢いだけか。万物の霊長、とも言われる。その意味は、万物の中かで最も優れているもの。万物の霊的な長。もしそうなら、万物の霊長たる人類が、その名に恥じぬ霊的長(おさ)になり得ているのだろうか。人間はどこに行くのか。 人は皆死んで行くが、その先はあるのか。死が終着駅なのか。それとも、人間はどこまでも進歩発展して、やがて死をも克服し、永遠に生きるものとなるのか(文明の完成)。はたまた、争いを繰り返して、自滅して滅びていくのか(滅亡)。

『われわれはどこから来たのか われわれは何者か われわれはどこへ行くのか』ゴーギャンがタヒチ滞在時代の1897年から1898年に描き上げた絵があります。それを描き上げた後に自殺を決意していた(自殺は未遂に終わる)。ゴーギャンには、絶えずこの問いが頭を巡っていたのではないだろうか。感性が鋭く、様々な宗教的なものにもふれ深く考えていたのであろう。このテーマを考えれば考えるほどわからない、巨大な迷宮に迷い込んでいったのだろうか。

※GPSグローバル・ポジショニング・システム
(Giobal Positioning System。GPS、全地球測位システム)アメリカ合衆国が軍事用に打ち上げた約30個のGPS衛星のうち、上空にある数個の衛星からの信号をGPS受信機で受け取り、受信者が自信の現在位置を知るシステムである。自分の現在位置を知る、知らせる役目。

聖書は人生のGPS(カーナビ)
ゴーギャンの問いに唯一答えることの出来るのは「聖書」です。
 万物の起源
創世記 1章1節
はじめに神は天と地とを創造された。

 人間はどこから来たのか(人間の起源)
創世記1章27節
神は自分のかたちに人を創造された。すなわち、神のかたちに創造し、男と女とに創造された。
創世記2章7節
主なる神は土の塵で人を形づくり、その鼻に命の息を吹き入れた。

 人間は何者なのか(人間の使命) 万物の霊長
創世記1章28節
神は彼らを祝福して言われた。「生めよ、ふえよ、地に満ちよ、地を従わせよ。また海の魚、空の鳥と、地に動くすべての生き物とを治めよ」。
 ヨハネによる福音書13章34節
わたしがあなた方を愛したように、あなた方も互いに愛し合いなさい。

 罪の起源
創世記3章6節
女がその木を見ると、それは食べるに良く、目には美しく、賢くなるには好ましいと思われたから、その実を取って食べ、また共にいた夫にも与えたので、彼も食べた。
7 すると、ふたりの目が開け、自分たちが裸であることがわかったので、いちじくの葉をつづり合わせて、腰に巻いた。
8 彼らは、日の涼しい風の吹くころ、園の中に主なる神の歩まれる音を聞いた。そこで、人はその妻とは主なる神の顔を避けて、その木の間に身を隠した。
9 主なる神は人に呼びかけて言われた。「あなたがたはどこにいるのか」

 人間と神との関係
詩篇8編4〜9節
8:4 あなたの天を、あなたの指の業を/わたしは仰ぎます。月も、星も、あなたが配置なさったもの。
8:5 そのあなたが御心に留めてくださるとは/人間は何ものなのでしょう。人の子は何ものなのでしょう/あなたが顧みてくださるとは。
8:6 神に僅かに劣るものとして人を造り/なお、栄光と威光を冠としていただかせ
8:7 御手によって造られたものをすべて治めるように/その足もとに置かれました。
8:8 羊も牛も、野の獣も
8:9 空の鳥、海の魚、海路を渡るものも。

人間はどこへ行くのか
 マタイによる福音書24章4〜14節 「終末のしるし」
24:4 イエスはお答えになった。「人に惑わされないように気をつけなさい。
24:5 わたしの名を名乗る者が大勢現れ、『わたしがメシアだ』と言って、多くの人を惑わすだろう。
24:6 戦争の騒ぎや戦争のうわさを聞くだろうが、慌てないように気をつけなさい。そういうことは起こるに決まっているが、まだ世の終わりではない。
24:7 民は民に、国は国に敵対して立ち上がり、方々に飢饉や地震が起こる。
24:8 しかし、これらはすべて産みの苦しみの始まりである。
24:9 そのとき、あなたがたは苦しみを受け、殺される。また、わたしの名のために、あなたがたはあらゆる民に憎まれる。
24:10 そのとき、多くの人がつまずき、互いに裏切り、憎み合うようになる。
24:11 偽預言者も大勢現れ、多くの人を惑わす。
24:12 不法がはびこるので、多くの人の愛が冷える。
24:13 しかし、最後まで耐え忍ぶ者は救われる。
24:14 そして、御国のこの福音はあらゆる民への証しとして、全世界に宣べ伝えられる。それから、終わりが来る。」

 ヨハネによる福音書14章1〜6節
「心を騒がせるな。神を信じなさい。そして、わたしをも信じなさい。」
14:6 イエスは言われた。「わたしは道であり、真理であり、命である。わたしを通らなければ、だれも父のもとに行くことができない。

 ヨハネによる福音書3章16節
3:16 神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである。

 聖書は神の言葉、私たちの人生のGPSです。私たちがどこから来て、現在どこにいて、どこに向かっているのか。私たちは何者なのか、を知らせてくれるものです。これを大切にし、これを絶えず調べ、これに耳を傾け、これに従うなら迷うことはありません。なぜならこれは神からの私たちに対するラブレター(愛の手紙)なのですから。