「弱さの中で共におられる主」 使徒言行録18章1〜17節

☆18:09ある夜のこと、主は幻の中でパウロにこう言われた。「恐れるな。語り続けよ。黙っているな。18:10わたしがあなたと共にいる。だから、あなたを襲って危害を加える者はない。この町には、わたしの民が大勢いるからだ。」
☆コリントー2:3「そちらに(コリント)に行ったとき、わたしは衰弱していて、恐れに取り憑かれ、ひどく不安でした。」
 今日のテーマは、9.10節の箇所とコリントの信徒への手紙2章3節のことばから採りました。これはパウロがアテネからコリントに行った時の心の状態を表している。しかし、その様な中で、良き出会いがあった。

 @アキラとプリスキラとの出会い(18:02ここで、ポントス州出身のアキラというユダヤ人とその妻プリスキラに出会った。クラウディウス帝が全ユダヤ人をローマから退去させるようにと命令したので、最近イタリアから来たのである。パウロはこの二人を訪ね、
18:03職業が同じであったので、彼らの家に住み込んで、一緒に仕事をした。その職業はテント造りであった。
18:04パウロは安息日ごとに会堂で論じ、ユダヤ人やギリシア人の説得に努めていた。
)
 ここに不思議な神の御手、ご配慮を覚える。神はパウロを励ますためにタイミング良く、皇帝に勅令を出させて、アキラとプリスキラをローマから追放し、コリントに送り込まれた。思い込みだろうか。
 このアキラとプリスキラ夫妻こそ、パウロにとってはまさに神が送って下さった慰め手であった。パウロはアキラとプリスキラ夫妻に出会い、再び力を得て、語り始めたのである。
ローマ16:03キリスト・イエスに結ばれてわたしの協力者となっている、プリスカとアキラによろしく。 16:04命がけでわたしの命を守ってくれたこの人たちに、わたしだけでなく、異邦人のすべての教会が感謝しています。

 Aシラス、テモテとの出会い
(18:05シラスとテモテがマケドニア州からやって来ると、パウロは御言葉を語ることに専念し、ユダヤ人に対してメシアはイエスであると力強く証しした。 18:06しかし、彼らが反抗し、口汚くののしったので、パウロは服の塵を振り払って言った。「あなたたちの血は、あなたたちの頭に降りかかれ。わたしには責任がない。今後、わたしは異邦人の方へ行く。」 )
 アキラとプリスキラ夫妻、さらにはシラスとテモテも加わり、パウロは新たな力を得て、安息日だけでなく、毎日のように御言葉を語り、メシアはイエスであると力強く証ししはじめた。
 「メシアはイエスである」どんな言葉で証ししたか、参照 使徒言行録13:36ダビデは、彼の時代に神の計画に仕えた後、眠りについて、祖先の列に加えられ、朽ち果てました。 13:37しかし、神が復活させたこの方は、朽ち果てることがなかったのです。 13:38だから、兄弟たち、知っていただきたい。この方による罪の赦しが告げ知らされ、また、あなたがたがモーセの律法では義とされえなかったのに、 13:39信じる者は皆、この方によって義とされるのです。
 わたしはこう証しする。
 「イエスの十字架の死は、このわたしの罪のための身代わりであった。イエスの復活はこのわたしが新しく神の子として生まれるためであった。私たちの行いではなく、ただイエスを信じる信仰によって義とされ、わたしたちはイエスと一体とされる。信仰によってイエスと一つにされるのである。もはやわたしが生きているのではなく、キリストがわたしのうちに生きているのである。」
 パウロは十分に福音を語り、後は神に委ねた。自分は語るべきことは語った。後は聞いた人がどう判断するかはその人の責任だ。信じないで、神の裁きに会おうが、もはやわたしの責任の範囲ではない。
 
 Bユスト(=ガイオ)とクリスポとの出会い(18:07パウロはそこを去り、神をあがめるティティオ・ユストという人の家に移った。彼の家は会堂の隣にあった。
18:08会堂長のクリスポは、一家をあげて主を信じるようになった。また、コリントの多くの人々も、パウロの言葉を聞いて信じ、洗礼を受けた。)
 パウロは会堂を出て、すぐ隣のユストの家でァ集会を持った。パウロが会堂を出ることで、多くの人がパウロの後について、会堂を後にしたことであろう。彼らはイエスを信じてバプテスマを受けた。ただ、ここでパウロがバプテスマを授けたのは二人だけだった;。
 「クリスポとガイオ以外に、あなたがたのだれにも洗礼(バプテスマ)を授けなかったことを、わたしは神に感謝しています。」(コリント一 1:14)
 この後すぐ、わたしはペトロに、わたしはアポロに、わたしはパウロにつく、などといって、コリントの教会の中で分裂騒動があった。
 隣の会堂のユダヤ人達は益々頭に来て、ねたみと怒りに満ちていった。パウロもいつ襲われて命を取られるか分からない恐怖があった。もう、語り続けない方が良いのではないかとも考えた。
 パウロにとっては一難去って又、一難と休み暇もないほど問題がおこった。そのパウロに主は幻で語られた。

 C主との出会い( 18:09ある夜のこと、主は幻の中でパウロにこう言われた。「恐れるな。語り続けよ。黙っているな。
18:10わたしがあなたと共にいる。だから、あなたを襲って危害を加える者はない。この町には、わたしの民が大勢いるからだ。」 )

 これに勝る出会いはない、慰めはない。
 
 D総督ガリオンとの出会い(18:12ガリオンがアカイア州の地方総督であったときのことである。ユダヤ人たちが一団となってパウロを襲い、法廷に引き立てて行って、
18:13「この男は、律法に違反するようなしかたで神をあがめるようにと、人々を唆しております」と言った。
18:14パウロが話し始めようとしたとき、ガリオンはユダヤ人に向かって言った。「ユダヤ人諸君、これが不正な行為とか悪質な犯罪とかであるならば、当然諸君の訴えを受理するが、
18:15問題が教えとか名称とか諸君の律法に関するものならば、自分たちで解決するがよい。わたしは、そんなことの審判者になるつもりはない。」
18:16そして、彼らを法廷から追い出した。
18:17すると、群衆は会堂長のソステネを捕まえて、法廷の前で殴りつけた。しかし、ガリオンはそれに全く心を留めなかった。

 神は18:10「あなたを襲って危害を加える者はない」との約束をしてくださいましたが、それにも拘わらず、襲われた。しかし、危害は加えられることはなかった。なぜなら、総督ガリオンが賢明な処置をしたがかである。

 [結論]
 熊本では家が崩壊し、多くの人が不安な、不自由な生活を余儀なくされている。そんなある家族でのこと。5人家族。子どもが3人。家は全壊。一番下の息子は小学生。彼は親戚の家に預けられ、そこの小学校に行っている。その子に、今何が一番したいか、と尋ねた。すると彼は、家族と一緒に食事がしたい、だった。それを聞いた父親は自分達は家や多くのものを失ったが、大切なものを得たように思う、と涙ぐみながらが言っていた。
 パウロは博学で、豊かな知識を誰よりも多く持っていた。それによって、アテネでは失望した。コリントではキリスト、しかも十字架につけられたキリスト以外は語らないと決めた。ほんとに大切なものは多くない。イヤ、ただ一つだけだ。教会はその火を消してはならない。教会も私たちの現状も厳しい。「恐れるな、語り続けよ黙っているな。わたしがあなたと共にいる。だから、あなたを襲って危害を加える者はない。この町には、わたしの民が大勢いるからだ。」
 これは教会に、そして私達一人一人に語りかけられている、主のお言葉である。




18:01その後、パウロはアテネを去ってコリントへ行った。
18:02ここで、ポントス州出身のアキラというユダヤ人とその妻プリスキラに出会った。クラウディウス帝が全ユダヤ人をローマから退去させるようにと命令したので、最近イタリアから来たのである。パウロはこの二人を訪ね、
18:03職業が同じであったので、彼らの家に住み込んで、一緒に仕事をした。その職業はテント造りであった。
18:04パウロは安息日ごとに会堂で論じ、ユダヤ人やギリシア人の説得に努めていた。
18:05シラスとテモテがマケドニア州からやって来ると、パウロは御言葉を語ることに専念し、ユダヤ人に対してメシアはイエスであると力強く証しした。
18:06しかし、彼らが反抗し、口汚くののしったので、パウロは服の塵を振り払って言った。「あなたたちの血は、あなたたちの頭に降りかかれ。わたしには責任がない。今後、わたしは異邦人の方へ行く。」
18:07パウロはそこを去り、神をあがめるティティオ・ユストという人の家に移った。彼の家は会堂の隣にあった。
18:08会堂長のクリスポは、一家をあげて主を信じるようになった。また、コリントの多くの人々も、パウロの言葉を聞いて信じ、洗礼を受けた。
18:09ある夜のこと、主は幻の中でパウロにこう言われた。「恐れるな。語り続けよ。黙っているな。
18:10わたしがあなたと共にいる。だから、あなたを襲って危害を加える者はない。この町には、わたしの民が大勢いるからだ。」
18:11パウロは一年六か月の間ここにとどまって、人々に神の言葉を教えた。
18:12ガリオンがアカイア州の地方総督であったときのことである。ユダヤ人たちが一団となってパウロを襲い、法廷に引き立てて行って、
18:13「この男は、律法に違反するようなしかたで神をあがめるようにと、人々を唆しております」と言った。
18:14パウロが話し始めようとしたとき、ガリオンはユダヤ人に向かって言った。「ユダヤ人諸君、これが不正な行為とか悪質な犯罪とかであるならば、当然諸君の訴えを受理するが、
18:15問題が教えとか名称とか諸君の律法に関するものならば、自分たちで解決するがよい。わたしは、そんなことの審判者になるつもりはない。」
18:16そして、彼らを法廷から追い出した。
18:17すると、群衆は会堂長のソステネを捕まえて、法廷の前で殴りつけた。しかし、ガリオンはそれに全く心を留めなかった。